筋トレメニューはどう組む?頻度・種目・順番・回数の決め方
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「筋トレを始めたいけれど、何から始めればいいかわからない」
こんな相談を、筋トレ初心者~中級者の方からよく受けます。週に何回やればいいのか、どの種目を選べばいいのか、何回・何セットやればいいのか。調べるほど情報が多い上に、人によって言うことが違うので、かえって迷ってしまいます。
メニューは、5つのことを順番に決めていけば、迷わずに組めます。決め方の基準と、そのまま使えるメニュー例を紹介するので、迷ったらまずはそれを参考に始めてみてください。
筋トレメニューを組む5つの手順
メニューは、次の順番で決めると迷いにくくなります。
- 目的を決める: 筋肉を大きくするのか、扱える重量を伸ばすのか
- 週の回数を決める: 無理なく続けられる回数にする
- 種目を選ぶ: 使える器具に合わせて考える
- 順番を決める: 複合種目と大きい筋肉の種目を先にする
- 重量・回数・セット数を決める: 目的に合った回数でできる重量を選ぶ
それぞれの決め方を、次の章から順に説明します。
目的別の重量と回数(筋肥大・筋力・引き締め)
目的によって、使う重量と1セットの回数の組み合わせが変わります。重い重量を少ない回数で挙げるほど筋力が伸び、中くらいの重量で8〜12回ほどこなすと筋肉が大きくなりやすくなります。重い重量を扱うときは、セット間の休憩を長めに取って回復させましょう。体脂肪を減らしたいときは、トレーニングより食事の見直しが大切です。
- 筋肉を大きくしたい: 8〜12回できる重量を使い、1つの部位のセット数を少しずつ増やしていく
- 扱える重量を伸ばしたい: スクワットやベンチプレスなどの複合種目を、6回以下しかできない重い重量で行い、休憩は2〜3分以上取る
- 体を引き締めたい: メニューは筋肉を大きくしたい場合と同じでよく、あわせて食事の量を見直す。筋トレを続けると、体脂肪を減らしても筋肉が落ちにくくなる
筋トレは週何回?全身法と分割法の選び方
同じ部位は48〜72時間ほど空ける
鍛えた筋肉は、休んでいる間に回復します。筋肉をつくる働き(筋合成)はトレーニングの後1日ほどで高まります。また、疲れが抜けて力が戻るまでにも1〜3日ほどかかります。
そのため、同じ部位は48〜72時間ほど空けるのが一般的です。筋肉痛が強く残っている部位や、いつもの重量で回数が落ちている場合は、無理せずもう少し休んでください。
週2〜3回なら、毎回全身をやる
週2〜3回なら、トレーニングの日の間を1日以上空けられるので、毎回全身を鍛えても回復が間に合います。この組み方を全身法といいます。
週3回でも、1つの部位にかけるセット数を増やしたい場合は、上半身の日と下半身の日を交互にする分割法(後述)を選んでも構いません。
週4回以上なら、上半身と下半身などに分ける
週4回以上になると、続けてトレーニングする日が出てきます。毎回全身をやると回復が間に合わない部位が出るので、日によって鍛える部位を分けるのが基本です(分割法)。たとえば「上半身の日」と「下半身の日」を交互にすれば、同じ部位の間を空けられます。
1週間で同じ部位に行うセット数がそろっていれば、全身法と分割法で筋肉や筋力の伸び方に差はないことが、複数の研究をまとめた分析で示されています。分割法のよいところは、1回のトレーニングを短くでき、1つの部位にかけるセット数を増やしやすいことです。
1回の時間は45〜75分ほどに
1回のトレーニングは、休憩を含めて45〜75分ほどに収まるメニューがおすすめです。1回のトレーニングで同じ部位に行うセット数を増やしても、ある程度を超えると効果は伸びにくくなります。1つの部位のセット数を増やしたいときは、1回に詰め込むより、週の中で分けるほうが効率的です。
また、45〜75分では物足りず、もっと続けられそうだと感じる場合は、1セットごとに十分追い込めていない可能性があります。種目やセットを増やす前に、決めた回数を限界の少し手前でこなせる重量になっているかを見直してみてください。
部位別・器具別の種目の選び方
胸・背中・脚から1種目ずつ選ぶ
全身をまんべんなく鍛えるには、大きい筋肉がある胸・背中・脚から1種目ずつ選ぶのが基本です。時間に余裕があれば、肩・腕・腹の種目を足します。
| 部位 | ジム | 自宅 |
|---|---|---|
| 胸 | ベンチプレス、ダンベルベンチプレス、チェストプレス | 腕立て伏せ、ダンベルプレス(床に寝て) |
| 背中 | ラットプルダウン、シーテッドロウ、懸垂 | ベントオーバーダンベルロウ、懸垂 |
| 脚 | スクワット、レッグプレス、デッドリフト、レッグカール | 自重スクワット、ブルガリアンスクワット |
| 肩 | ダンベルショルダープレス、サイドレイズ | ダンベルショルダープレス、サイドレイズ |
| 腕 | アームカール、トライセプスエクステンション | ダンベルでのアームカール、トライセプスエクステンション |
| 腹 | プランク、アブドミナルクランチ | プランク、クランチ |
ジムでは、バーベルやダンベル(フリーウェイト)とマシンのどちらを選んでも構いません。マシンは動きが決まっているので、フォームが安定しやすいのが利点です。フリーウェイトは動きの自由度が高く、体を支えるために周りの筋肉も一緒に使えるのが利点です。
種目の順番の決め方
種目は、複合種目・大きい筋肉の種目を先に、単関節種目・小さい筋肉の種目を後にやるのが基本です。
複合種目を先に、単関節種目を後に
スクワット、ベンチプレス、デッドリフト、懸垂のように、複数の関節が動く種目を複合種目といいます。アームカールやレッグエクステンションのように、1つの関節だけが動く種目は単関節種目です。
- 複合種目を先にする理由: たくさんの筋肉を一度に使い、重い重量を扱うので、疲れていない最初のうちのほうが重量や回数を出しきれます。種目は後に回すほど、こなせる回数が減りやすいことも分かっています。
- 単関節種目は後回しでいい理由: 扱う重量が軽く、使う筋肉も限られるので、後に回しても狙った筋肉を鍛えられます。反対に先にやると、複合種目で補助に使う筋肉まで疲れてしまいます。
大きい筋肉の種目を先に、小さい筋肉の種目を後に
筋肉の中には、脚・背中・胸のように大きな筋肉と、腕・肩・ふくらはぎのような小さな筋肉があります。大きい筋肉の種目を実施した後、小さい筋肉の種目で追い込むのがおすすめです。
- 大きい筋肉の種目を先にする理由: 脚・背中・胸のような大きい筋肉の種目では、腕や肩などの小さい筋肉も補助として一緒に使います。たとえばベンチプレスでは、胸と一緒に腕の裏や肩も使います。小さい筋肉が疲れていないうちにやれば、大きい筋肉を十分に追い込めます。
- 小さい筋肉の種目は後回しでいい理由: 小さい筋肉は、それまでの種目でも補助として使われています。最後に単独で鍛えれば、大きい筋肉の種目の邪魔をせずに済みます。
2つの考え方が合わないとき
この2つの考え方は、たいてい同じ順番になりますが、一致しないこともあります。たとえばレッグエクステンションは単関節種目ですが、鍛えるのは太ももの前という大きい筋肉です。迷ったら、複合種目を先にし、単関節種目の中では大きい筋肉の種目を先にしてください。
なお、筋肉の増え方そのものは、種目の順番で大きく変わらないことが分かっています。腕など特に鍛えたい部位がある日は、その種目を先にしても構いません。
何回・何セット?重量と休憩の決め方
1セットの回数は目的で決める
1セットの回数は、目的によって変わります。扱える重量の目安は、限界まで挙げられる最大の重量(1RM)に対する割合で考えます。
| 1RMに対する割合 | 1セットの回数の目安 | 主な効果 |
|---|---|---|
| 90%以上 | 4回以下 | 筋力アップ(神経の働きを高める) |
| 70〜85% | 6〜15回 | 筋力と筋肉量のアップ |
| 50〜65% | 18回以上 | 筋持久力のアップ |
特に、筋肉を大きくしたいなら8〜12回がよく使われます。この回数を限界の少し手前までこなせる重量を選んでください。自分の1RMと、割合ごとの重量は、1RM推定で確認できます。
セット数は1種目2〜3セット
1種目あたり2〜3セットが基本です。1つの部位に対しては、1週間で合計10セット前後を目標にすべきということが複数の研究から示唆されています。
たとえば胸の種目を1回3セット、週2回行えば、1週間で6セットです。最初はこのくらいから始めて、疲れが残らなければ、種目かセット数を足して10セットに近づけていってください。
休憩は90〜120秒を基本に
セット間の休憩は、90〜120秒(1分半〜2分)を基本にしましょう。その日の調子や鍛える部位に合わせて調整し、スクワットのように大きい筋肉を使う種目は長め、腕や肩のような小さい筋肉の種目は短めにして構いません。
- 最低でも60秒は取る: 60秒より短いと、次のセットでこなせる回数が落ちるため、筋肉が増えにくくなります。
- 扱える重量を伸ばしたい場合は120〜180秒以上: 高重量を扱う場合は、力が戻るまでしっかり休みます。
休憩の長さを毎回そろえておくと、前回の記録と比べやすくなります。
最初の重量と上げ方
最初は、決めた回数の下限(8〜12回なら8回)を、フォームを崩さずにやっとこなせる重量から始めましょう。その重量のまま、セットごとの回数を少しずつ増やしていきます。種目の動きに慣れていない場合は、最初の1〜2週間は軽めの重量で動きを覚えてから始めてください。
全セットで回数の上限(8〜12回なら12回)に届いたら、重量を上げるタイミングで、回数を下限からやり直します。アメリカスポーツ医学会の指針(2009年)では、目標の回数を1〜2回上回れたら、重量を2〜10%上げる方法が勧められています。ただ、実際の上げ幅は器具の刻みで決まるので、次の重さを目安にしてください。
- バーベルの種目: 2.5kg(左右に1.25kgずつ)。重量の大きい下半身の種目は5kgでも構いません
- マシン: 1目盛り(多くは2.5〜5kg)
- ダンベル: 次の重さ(多くは1〜2kg刻み)
重量が軽い種目では、この刻みでも上げ幅が大きくなり、上げたとたんに回数が下限を大きく下回ることがあります。その場合は、元の重量のまま回数をもう少し伸ばしてから上げてください。
この上げ方は、筋トレの記録は何を書く?つけ方・メリット・続けるコツを解説で、記録の例と一緒に紹介しています。
筋トレメニュー例(全身法・分割法・自宅)
ここまでの考え方で組んだ、筋肉を大きくしたい人向けのメニュー例です。回数は8〜12回、休憩は90〜120秒を想定しています。
全身法のメニュー(ジム)
- スクワット 3セット
- ベンチプレス 3セット
- ラットプルダウン 3セット
- ルーマニアンデッドリフト 2セット
- ダンベルショルダープレス 2セット
- アームカール 2セット
脚・胸・背中の複合種目を最初に4種目、その後仕上げとして肩・腕の種目を足しています。
分割法のメニュー(ジム)
上半身の日
- ベンチプレス 3セット
- ラットプルダウン 3セット
- インクラインダンベルプレス 2セット
- ベントオーバーロウ 3セット
- ショルダープレス 2セット
- アームカール 2セット
- トライセプスエクステンション 2セット
下半身の日
- スクワット 3セット
- ルーマニアンデッドリフト 3セット
- レッグプレス 2セット
- レッグカール 2セット
- レッグエクステンション 2セット
- カーフレイズ 2セット
上半身と下半身に分けることで、セット数が増やせるようになります。上半身の日は胸と背中の種目を交互に並べているので、片方を鍛えている間にもう片方を休ませられます。それぞれを週2回行えば、胸・背中・脚は週10セットほどになります。
全身法のメニュー(自宅)
ダンベルが1組あれば、自宅でも同じ考え方で組めます。
- ゴブレットスクワット 3セット
- 腕立て伏せ 3セット
- ベントオーバーダンベルロウ 3セット
- ダンベルルーマニアンデッドリフト 2セット
- ダンベルショルダープレス 2セット
- アームカール 2セット
ジムの全身法と同じ並びを、ダンベルと自重でできる種目に置き換えています。自重のスクワットは、慣れてくると8〜12回で限界の近くまで届かない人が多いので、ダンベルを持つゴブレットスクワットにしています。
12回を超えて楽にできるようになったら、ダンベルを重くするか、動きをゆっくりにして負荷を上げてください。腕立て伏せは、膝をついて行うと負荷が軽くなり、足を台に乗せると重くなります。
メニューの見直し方とタイミング
同じメニューを少なくとも8〜12週間続ける
メニューを組んだら、少なくとも8〜12週間(2〜3か月)は同じメニューを続けましょう。種目を頻繁に変えると前回と比べられないので、伸びているのかどうかが分かりません。同じメニューを続けていれば、回数や重量の変化がはっきり見えます。キロレコでは、同じメニューの過去の記録を回ごとに並べて確認できるので、前回の重量・回数と比べながら進められます。
メニューを変えるタイミングと変え方
重量や回数が伸び続けている間は、メニューを変える必要はありません。何週間も数字が止まったら、回数の範囲を変える、セット数を増やす、止まった種目を似た動きの別の種目に替える、といった小さな変化から試してください。変えるのは一度に1つずつにすると、何が効いたのかが分かります。伸びが止まったときの見直し方は、筋トレの停滞期はどう抜ける?重量が伸びない原因と見直し方にまとめています。
種目をやると関節などが痛むときは、その種目を、同じ部位を鍛えられて痛みの出ない種目に替えてください。たとえばベンチプレスで肩が痛むなら、手の幅や角度を変えやすいダンベルプレスやチェストプレスを試します。痛みが続く場合は、無理をせず医療機関に相談してください。
飽きてやる気が落ちたときは、1〜2種目を替えるだけでも気分が変わります。メニューを全部入れ替えたい場合は、8〜12週間の区切りで替えると、それまでの伸びを確かめてから次に進めます。
よくある質問
筋トレは毎日やってもいいですか?
同じ部位が続かないように分割法で組めば、毎日やることもできます。全身法のメニューを毎日続けると、同じ部位に回復の時間が取れません。まずは週2〜3回で、疲れが残らないかを確かめてから回数を増やすのがおすすめです。
時間がないときは、どの種目をやればいいですか?
胸・背中・脚の複合種目を1つずつ、各2〜3セットだけでも十分なトレーニングになります。単関節種目は、時間があるときに足せば構いません。
有酸素運動は、筋トレの前と後のどちらにやればいいですか?
同じ日にやるなら、筋トレを先、有酸素運動を後にするのが一般的です。先に有酸素運動で疲れると、筋トレで扱える重量や回数が落ちます。日を分けても構いません。
ジムが混んでいて決めた種目ができないときは、どうすればいいですか?
空いている種目から先にやりましょう。筋肉の増え方は種目の順番では大きく変わらないので、混んでいる日は順番に神経質にならなくても構いません。
どうしても空かない場合は、同じ部位の別の種目に変えるという方法もあります。
腹筋は毎日やってもいいですか?
1回のセット数を少なくすれば、毎日やっても構いません。週の合計セット数が同じなら、回数を分けても筋肉の増え方はほとんど変わらないためです。1回2セットほどにして、各セットは限界の少し手前で止めましょう。
日を追うごとに回数が落ちる場合や、筋肉痛が抜けない場合は、1日おきにしてください。
筋肉痛が残っていても、トレーニングしていいですか?
軽い筋肉痛なら、フォームが崩れない範囲でトレーニングして構いません。筋肉痛が残っている状態で同じ運動をしても、筋肉の傷みが悪化したり回復が遅れたりはしないという研究もあります。
ただし、いつもより重量や回数が落ちやすいので、数字が出ない日は無理に合わせず、軽めにしてください。強い筋肉痛が残っている部位は休ませて、別の部位を鍛えましょう。
まとめ
筋トレメニューの組み方のポイントは、次の3つです。
- 週2〜3回なら毎回全身、週4回以上なら上半身と下半身などに分ける
- 種目は胸・背中・脚から選び、複合種目と大きい筋肉の種目を先にやる
- 1種目2〜3セット、筋肉を大きくしたいなら8〜12回で休憩は90〜120秒。同じメニューを少なくとも8〜12週間続けて、記録を見ながら見直す
最初から完璧なメニューを作る必要はありません。まずは週2〜3回の全身メニューで始めて、記録を見ながら少しずつ調整してください。記録のつけ方は、筋トレの記録は何を書く?つけ方・メリット・続けるコツを解説で紹介しています。
参考
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